2022年3月17日木曜日

普段の二酸化炭素分圧を予想する式

 前回紹介させて頂いた本に載っていました。


慢性呼吸不全の方が初診で救急来院した場合など、普段の二酸化炭素分圧を知りたいなあと思った場合に以下の式で予想できるとのことです。


予想PCO2=4×(HCO3−10−0.1×PCO2


この式の根拠となる文献は見つかりませんでした。本には文献が載っているのですが、番号がふられてないので分からないのです。


例えば以下の患者さんで考えてみます。

pH 7.056

PCO2 177.4 Torr

HCO3 48.7 mEq/L

予想PCO2=4×(48.7−10−0.1×177.4)=83.84と予想されます。普段からPCO2が高い患者さんのようです。

ΔPCO2=現在のPCO2−普段のPCO2=177.4−83.84=93.56

急性呼吸性アシドーシスが合併したと考えると、ΔHCO3=0.1×ΔPCO2ですので、

普段のHCO3+0.1×ΔPCO2=48.7と言う式が成り立ちます。よって、普段のHCO3は39.3程度になり、普段のpHは7.29となります(pH=6.1+logHCO3÷0.03÷PCO2)。


人工呼吸管理をするのであれば、pHは7.3程度、PCO2は80程度を目標として行えば良いと言うことが分かります。


しかし、慢性呼吸不全時の補正係数は0.4ではなく、0.51という報告もあるそうで、色々ややこしいですね。