2022年2月12日土曜日

急性膵炎の時のカルシウム値はアルブミンで補正しなくても良いのか?

  久しぶりの投稿です。結論から書きますと、カルシウムはアルブミンで補正しなくて良いです。そして、重症度判定には(たぶん)補正していないカルシウム値を用いるのだと思われます。


 以下の論文をご覧ください。

https://www.researchgate.net/publication/328557596_Total_serum_calcium_and_corrected_calcium_as_a_predictor_of_severity_in_acute_pancreatitis


 以下の表のように補正してもしなくても、感度や特異度は大きく変わりません。


 たぶんですが、二段目のアルブミンのカットオフ値はミスで、本文中には6.5と書かれています。アルブミン値が得られているのであれば、多少は精度が上がるのでアルブミン補正をした方が良いかも知れないという程度です。


 カルシウム値が下がる理由は、脂肪の鹸化が起こる時にカルシウムを消費するからだと思っていましたが、現在の所詳細は不明なようですね。カルシウムが低いと重症なのはアルブミンが下がることと関係があるかも知れません。

0 件のコメント:

コメントを投稿