貧血の患者さんを見つけた場合、輸血をすることがあります。
赤血球輸血を何単位しますか?と聞かれた場合、指導医の先生達は何単位でと言われていて、何で決めているんだろう?と思ったことはありませんか?
実は適当です。まあ、だいたい1単位で1弱上がると考えている人が多いと思います。
が、ちゃんと計算したい!と言う場合には、以下のような式を用います。
予想されるHb上昇値=投与するHb量÷循環血液量
=26.5×輸血単位数÷(70×体重)×100
26.5 輸血1単位に含まれるHbの量(正確にこの量ではないので25としても良いかも知れません)
70 循環血液量は70mL/kg程度です。これも異論があるとは思いますが。
100 単位を合わせるための数字
体重が50kgの人では、0.76×輸血単位数となります。0.8あるいは0.7×輸血単位数と覚えておいても良いでしょう。
上記の式は以下の前提が成り立つと仮定して作られています。
・投与されたHbは血管内に残る
・投与前と投与後で循環血液量は変化しない
赤血球輸血は血漿をかなり取り除かれていますので、循環血液量を増やさないと考えてください。つまり出血などの場合循環血液量は別の方法で増やさないといけない、逆にうっ血の場合には安心して入れられるということです。
前提が成り立たないことはたくさんあると思いますので、あくまで概算です。
こちらの日赤の資料をご覧戴くと一番良いと思います。体重と輸血単位数がわかればHbがどのぐらい上昇するか表になっています。
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