2021年4月16日金曜日

PAO2を計算する時、PACO2を何故呼吸商で割るのか?

  A-aDO2(=PAO2-PaO2)を計算する時に、PACO2(ほぼPaCO2と同じ)を呼吸商Rで割るのですが、何故か分かりますか???今まで疑問に感じたことはありませんでしたが、田中竜馬先生の本に書かれていました。以下の本のP.14-18ぐらいです。是非お読みください。

 それだけでは良くないので、解説させて頂きます。
 肺胞内の酸素分圧(PAO2と表します)は直接測定することが困難です。肺胞は非常に小さい袋ですので、そんなところからガスをとることも難しいでしょう。
 よって肺胞気式というご存じの以下の式が出てきます。

PAO2=(大気圧−47)×FIO2ーPaCO2÷R

 大気圧は通常760Torrです(海抜0mで)。10m高くなる毎に0.75Torr程度ずつ下がります。例えば松本市は海抜600mぐらいだそうなので、60×0.75=45Torr程度下がりますので、715を入れます。ご自分の職場の標高を確認しておきましょう。

 47は37度における飽和水蒸気圧です。肺に入ってきたガスは水分で飽和されますので、酸素などが占める場所が少し少なくなります。
 FIO2は20%ですなどと言う場合がありますが、正確には0.2ですと言います。
 PaCO2は本来PACO2ですが、測定するのは難しいですし、ほぼPaCO2=PACO2なので問題ありません。

 式の前半は換気によって肺胞に入ってきたガス中の酸素の分圧です。後半は使われた酸素の分圧を示します。一般的な活動をしている場合には酸素と二酸化炭素は10:8の割合で交換されているそうです。よって二酸化炭素が8分子合ったとすれば、10分子使われているため入ってきたガス中の酸素分圧から引いた残りがPAO2になるということです。

 分かったような分からないような、もっと詳しく知りたい!と言う方はこちらの論文のP.53をご覧ください。私はなるほどとは思いましたが、自分で書いてみろと言われても書ける自信がありません(^^)。

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