2020年7月14日火曜日

Na-CLはアルブミンで補正しなくて良いのか?

 以前Na−CLが役に立つという事を書きました。Na−CLは36程度が正常値であり、40以上は代謝性アルカローシス、30以下は代謝性アシドーシス(AG非上昇型)30−40の間は正常、あるいはAG上昇型代謝性アシドーシスという物です。

 これは以下の計算で導かれます。

補正HCO3=HCO3+ΔAG

ΔAG=AG−12=Na−CL−HCO3−12

補正HCO3=HCO3+Na−CL−HCO3−12

補正HCO3=Na−CL−12

補正HCO3+12=Na−CL

 Na−CLはAGが正常だったと考えた場合のHCO3と12を足した値となります。HCO3は24が正常ですので、厳密に言えば24+12=36を境に考えるべきでしょう。36以上なら代謝性アルカローシス、36以下なら代謝性アシドーシスです。

 しかし、低アルブミン血症の場合のAGはAG+2.5×(4−Alb)でした。4はアルブミンの正常値であり、4.4でも4.5でもいいです。0.5×2.5=1.25であり、大きく変わりません。これを入れたNa−CLを書くと以下のようになります。

Na−CL=補正HCO3+12−2.5×(4−Alb)

例えばAlbが2だったとすると、Na−CL=補正HCO3+17となり、41が正常となります。厳密に言えば補正した方が良いかもしれませんね。Albが3だったら補正はしなくても良いかもしれません。


0 件のコメント:

コメントを投稿