一昨日の続きです。BE(ベースエクセス;base excess)は、代謝性アシドーシスを素早く判定するための指標だと書きました。よって?急性呼吸性アシドーシスでは変化しないとのことです。
今回はその理由を書いてみます。
まず、急性呼吸性アシドーシスでは、PaCO2が1上昇すると、HCO3が0.1上昇するそうです。以下のような反応が起こるからだとされています。
CO2+H2O→H2CO3→Hイオン+HCO3
Hイオンは、BB(バッファーベース)中のAlbイオンなどと結合し、BBが減ります。しかし、HCO3が同じ量出来ていますので、BBは減りません。BEはBBが減ると低下するとされていますので、これだけでBEは低下しないことが分かりますが、それらについては、また後日(私がまだ理解していないから)。
BE=HCO3-24.2+16.2×(pH-7.4)
でした。例えばPaCO2が40から50に上昇したとすると、HCO3は1上昇し、25になるとします。
pH=6.1+log(HCO3/0.03/PaCO2)
なので、代入して計算(関数電卓を使用しました)すると、pHは7.32になりました。
計算すると、BEは-0.496でほとんど正常です。
同じようにPaCO2が60に上昇したとすると、HCO3は26となり、pHは7.26で、BEは-0.468となりました。
確かに急性呼吸性アシドーシスではBEは低下しないようです。
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