昨日の投稿で、補正HCO3=Na−CL−2.5×Albと言う式を紹介しました。何故そうなるのか?と言う説明を知りたい方への記事です。
補正HCO3=HCO3+ΔAG
です。補正HCO3とはHCO3にAG(アニオンギャップ;Anion gap)の上昇分(ΔAG;デルタAGと読みます)を足したものです。AGが上昇すると、それと同じだけHCO3が下がります。陽イオンと陰イオンの合計は同じと仮定されていて、アニオンギャップが増える(陰イオンが増える)とHCO3は下がります。HCO3は結構受け身の陰イオンなのです。そして、AGがゼロになったと仮定した場合のHCO3が、補正HCO3です。また、
ΔAG=AG−12 (AGの正常値は12と考えて)
AG=Na−CL−HCO3+2.5×(4−Alb) (4−AlBの4はアルブミンの正常値)
です。最初の式に代入すると、
補正HCO3=HCO3+Na−CL−HCO3+2.5×(4−Alb)−12
となり
補正HCO3=Na−CL−2.5×Alb−2
となります。最後の−2は誤差なので、無視すると以下の様になります。
補正HCO3=Na−CL−2.5×Alb
無視するなんて!と思う方は以下の説明を。
・アルブミンの正常値を4.4とすれば最後の−2は−1になります。さすがにアルブミンの正常値を4.8にするのはどうかとは思いますが、そうすると0になります。
・アニオンギャップの正常値は12かと言えば、最近はもっと低いのではないかと言われています。10が正常値をすれば、ドンピシャその式になります。
是非この式をお使いください。
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