ちなみにですが、大気の酸素濃度は20.9%と言いますが、割合を示しているだけで、量がどのぐらいあるかは分かりません。大気が1リットルあれば、209mlの酸素があるわけですが、100mlしかなければ、20.9mlしかありません。
分圧も同じで、酸素分圧が100mmHgと言っても、酸素がどのぐらいあるのかはそれだけでは分かりません。
酸素がどのぐらいあるのかは酸素含有量を計算しなければなりません。
酸素含有量CaO2の計算式は以下の通りです。
CaO2=1.34×Hb×SaO2+0.0031×PaO2
この係数が1.39だったり1.36だったりと本によって色々です。何故なのでしょうか?
以前も紹介させて頂いた本のP.80には、理論上は1.39だと書いてあります。かいつまんで箇条書きにします。
ヘモグロビンの分子量は64500
ヘモグロビン1gは1.55×10^-5(10の-5乗)mol(1÷64500)
ヘモグロビン1分子には酸素が4分子結合
ヘモグロビン1gには6.20×10^-5molの酸素が結合(1.55×10^5×4)
0度1気圧で乾燥状態の1molの気体の体積は約22.4Lなので、ヘモグロビン1gに結合している酸素は1.39ml(22.4×6.20×10^-5)
しかし、実際に測定すると、係数は1.34だったり1.36だったりするようです。これは酸素飽和度の問題、一酸化炭素ヘモグロビンなどの量の問題だそうです。つまり1.39などの係数の後にかけるHbや酸素飽和度が異なっているからなんだそうです。
今回はこれだけにして、次回解説します!
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