2017年11月22日水曜日

採血時に空気が入ったら落ち着いて排出させましょう

 採血はよく行われる処置ですが、意外に難しく、採血する時に注射器に空気が一緒に入ってしまうことがあります。血液ガスでは特に、その空気がデータに影響する可能性が大きいです。落ち着いて、空気を出すようにしましょう。

 空気を出さないとどうなるのかという事を紹介します。いつものUpToDateです。「Arterial blood gases」という文献です。

 Air bubbles that exceed 1 to 2 percent of the blood volume can cause a falsely high PaO2 and a falsely low PaCO2. The magnitude of this error depends upon the difference in gas tensions between blood and air, the exposure surface area (which is increased by agitation), and the time from specimen collection to analysis. The clinical significance of this error can be decreased by gently tapping on the syringe to remove the bubbles after the sample has been withdrawn and analyzing the sample as soon as possible.

 採血された血液の1−2%以上の量の空気は、誤ってPaO2を高く、PaCO2を低くしてしまうかも知れない。このエラーの程度は、血液と空気のガス分圧の差や、空気に血液が触れる面積の広さ(撹拌によって増大する)、採血してから検査を開始する時間などに依存している。採血後に検体を優しくゆすって空気を出したり、出来るだけ早く検査を行うことで、このエラーによる影響を最小限に出来る。

 空気がたくさん入っているとPCO2は低下し、PO2は患者さんの酸素分圧が空気より高いか低いかで異なりますが、異常値となることを覚えておきましょう。

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