2017年11月4日土曜日

低体温時に補正すべきか?

 検査室では、血液ガスデータを37度の状態で検査をして、結果を報告してくれます。

 では、低体温の患者さんや、心臓手術や低体温療法をしている患者さんでは、実際の体内のデータと報告されたデータが異なるから大丈夫なんだろうか?と言う疑問が浮かんでくると思います。

 先にお話しすると、気にする必要はありません。つまり体温でデータの補正をする必要はありません。普通に報告されたデータを使って解釈(α stat)し、治療を行って大丈夫です。

 体温が低下するとPaCO2は低下するようです。よって、低体温の患者さんの血液ガスでPaCO2が40だとしたら、実際はもっとPaCO2が低く、過換気だと言うことです。
 では、その患者さんの換気量を少なくするべきなのか?と言ったら、どうなのか分からないようです。二酸化炭素だけ正常にしても、人間の体は複雑だかからです。こちらによれば、PaCO2よりもヒスチジンが大事だとあります。ヒスチジンって何だろう?(^^)。

 UpToDateを見ると、患者さんの体温で補正する方法(pH stat)と、α statとどちらがいいかについては議論があるとあります。

 こちらのブログにも記事を載せていますので、良かったらご覧ください。

 補正しなきゃいけなかったら大変でした。ホント良かったです。

<今回の極論ポイント>
 低体温の患者さんでも普通に結果を解釈してよい。

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